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6ヶ月間ひたすらに走り続けて【体験談vol.7】

2020.6.22

プロジェクト参加のきっかけ

私の実家は新潟で米の兼業農家(米の方が副業くらいの規模ですが)をしています。今も実家からの仕送りのお米で生活をしています。でも、その農業は終わりが見えていたのです。この食べているお米が食べられなくなるなら「私が継ごう」と自然に思っていました。

農業系の大学に進学しましたが、座って学ぶだけで農業ができるのか、と疑問を持つようになりました。もちろん、実家に戻ればそこでの農業のやり方はできるようになります。

でもそれだけでいいのか。

もっと他の農業を知るべきではないのか。

でも、どうやって知ればいいのか。

実際にそう思い始めたのは大学一年生をバイト三昧にしていた頃でした。どうしようかと考えて、パッと思いついたのは「今農業界で生きている人たちに話を聞けばいいんじゃないか?」ということでした。

私は出不精なので、いつも何かするときには取り敢えずそれをせざる環境下に身を置くようにしています。では、どうやって話を聞くタイミングを作ろうかということに頭を悩ませました。私にとって積極的に連絡を取ったりすることは大きなハードルでした。

“取らないといけない状況”に自分が置かれれば、いいんだけどなぁ……と思うようになった頃、このインターンシップに出逢いました。学校でのガレナの軽い説明ではあまりピンときていませんでしたが、聞くだけタダだと思って参加した説明会でココなら頑張れる、そう思いました。

▲ヒアリングをした農家さんたちとの記念撮影
金沢を美食の街に

私が関わったインターンシップは”金沢を美食の街に”を最終目標としている「農家プロジェクト」でした。

行っているのは近江町市場隣に会社を構える食品卸会社で、地元食材を使った”美食”を目標としていました。しかし、食品卸会社の農家の知り合いは数少ないものでした。その地元食材を作る人、地元農家のことを知らずしてその目標が達成できるのでしょうか。

そこで、まず石川で農業を生業とする人達に話を聞いて、情報を集めるところから始まりました。私はこのプロジェクトのインターンシップ生3代目の担当者で、情報収集を開始して約1年半が経っていました。

その期間で、60件近くの農家と会いどんな物を、どんな想いで作って、どうやって販売して、何に悩んでいて、今後何をしてみたいのか、様々なことを聞きました。それらを全て“カルテ”としてまとめます。そして、プロジェクトを行なっている株式会社松本が忘れられないように、お手紙を書きます。

始まったばかりのプロジェクトでは、一度会ってお話ししただけだと記憶に残らないですよね。覚え続けてもらうためにニュースレターを送ります。またニュースレターは、農家さんとのハードルを下げるためでもあります。

初めて会う学生に全てをお話ししてもらうことはできないと思います。そのため、嫌な思いをせずに様々なことをお話ししてもらえるように、信頼してもらえるように、手紙を送り続けます。

▲米農家さんとの記念撮影

農家さんのことを知った後は、悩みの一つでもある「規格外品の廃棄」の解決のお手伝いです。規格外や摘果などの廃棄はどうしても出るものです。それを加工して美味しいものに変えちゃえば新しい需要にもつながるのではないでしょうか。

このように、食品ロスを減らすことも1つの目的です。株式会社松本は工場を持たない食品卸会社です。自社工場がないことはデメリットではありません。それぞれの加工技術を持つ加工会社と繋がりがあるので、様々な加工の仕方を提案することができます。

今はまだ実績は少ないですが、これからもっと農家との繋がりを深め、沢山の人に石川の美味しい物を食べてもらえたらそれって素敵なことじゃないですか?

▲お餅を抱きしめてます
成長

6ヶ月間ひたすらに走り続けて、成長した気がします。農業について知ることができたことはもちろん、社会マナーが身に付きました。名刺の渡し方、ビジネスメールの書き方、正しい敬語の使い方……。

大学生から社会人になるときに、社会人マナーを学ぶ機会は数多くありません。無いなら作ればいいじゃん。アポイントを取る一つの手段としてメールでの連絡、初めて会う農家さんとの名刺交換などは最適でした。自信を持って社会に出れるかと聞かれたら、ハイとは言えませんが、少なくとも最低限程度は身についたように感じます。

成長は勝手にする部分もあり、自分が心がけて努力しないとならない部分もあります。失敗するかも、と思って何もしないでいるのはもったいないです。失敗すら糧にしてしまいましょう。どんな時間にするかは自分次第です。

 

ガレナ生紹介
名前 眞島 千尋
大学名と学部 石川県立大学 生物資源環境学部 生産科学科
受け入れ先 株式会社松本
プロジェクト内容 https://g-garena.jp/project/matumoto_3
学年 大学2年生
期間 6ヶ月
キーワード 農業 商品開発