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先輩の体験談

STORY
1

“自分のために何かしたい”。
それが理由でも、いいじゃないか。

学生×地域「実践型インターンシップ」の
価値を伝えたい。

実践型インターンシップの魅力をより多くの学生に伝えるために、強みや課題を 分析する。
OBOGや企業へのアポ取り、
取材~記事執筆までを担当しながら、
WEB のコンテンツ 記事として配信。

金沢大学 4年 人間社会学域人文学類言語文化学コース 英語学英米文学 中出真亜沙

金沢大学 4年 人間社会学域人文学類言語文化学コース 英語学英米文学

中出真亜沙

2015年、1年間のベルギー留学から帰国した大学3年の夏に、ガクトラボに出会う。1.5ヶ月間の実践型インターンシップを経て、就職活動を経験。来年から新社会人として、大手IT業界で勤務予定。趣味は映画観賞と栄養満点の朝ごはんづくり。1人でも、多くの人の役に立てる人材になることが目標。

ガクトラボ ユースコーディネーター 広瀬一樹

ガクトラボ
ユースコーディネーター

広瀬一樹

学生時代から「KAKUMA NO HIROBA」(現:株式会社ガクトラボ)の右腕インターン生として、金沢初の「実践型インターンシップ」の立ち上げに取り組む。現在は本事業にて地域・企業の経営革新を担当。その他に、学生×地域の挑戦創出や採用定着支援、学都金沢のイノベーションなども担当。趣味は、ひとり旅と金沢めぐり。

「誰かに話を聞いてもらう」が、
最初の一歩。

中出さんと広瀬さんって、印象が似ているというか、ふわっとした優しい笑顔をしてますよね。
今日は、そんな二人の「インターン師弟愛」の裏側について、いろいろお伺いできるのかなと思っているのですが・・・(笑)、まずは中出さんとガクトラボの出会いから、聞いてみてもいいですか?

わかりました(笑)。ちょうど2014~2015年までベルギー留学に行ってたんですが、帰国した頃、周りがちょうど就職活動の真っ最中で・・・。私自身はまだ就活する必要はなかったんですけど、周りの友達と接するうちに、「自分も何かしなきゃ!頑張らなきゃ!」って。今振り返ると、きっとあのときは、いつの間にか正体不明のプレッシャーにのまれてしまったような感じでしたね。だから、大手企業のインターンや海外研修プログラムにいくつか応募して、場合によっては夜行バスで東京まで通ったりして・・・。でも正直どれもうまくいかず、親からも「あなたは一体何がしたいの?」って言われてしまい、結局全て断念してしまったんです。

焦る気持ちとは裏腹に、なかなか結果には結びつかなかった、と。

そうです。それで、「あぁ、自分って一体なんなんだろう、何も前進してないじゃないか」って、自問自答するうちに、また負のスパイラルにハマっていってしまったんですね。そのときに、私を見兼ねた同じ研究室の先輩が、「“ガクトラボ”っていう団体があるから、一度相談だけでもしてみたら?」って言ってくれたんです。それで出会ったのが、のちにコーディネーターを担当してくださった広瀬さんだった、というわけです。

うわぁ、なつかしいな。

「とにかく、誰かに話を聞いてもらいたい」。そんな藁をもすがる気持ちで広瀬さんにお会いしたので、正直言うと、私は「インターンをしたい」とか、そんな出発点でガクトラボに出会ったわけじゃなかったんです(笑) ただ、広瀬さんは当時すごく親身に話を聞いてくださって、それが自分にとって、本当に救いでしたね。

じゃあガクトラボとの出会いは、“話を聞いてくれるお兄さん的存在”から始まったんだ。ただ、プライベートな悩みを相談する相手って、普通は気心知れた人に話すことが多いように思うんですが、いきなり、しかも全然知らない人に話を聞いてもらうのって、どういう感覚だったんでしょう?

友達にも相談したんですが、「あなたは留学にも行ったし、もう充分頑張ってるよ」って、そう言ってくれる子が多かったんですね。それはもちろん嬉しいんですけど、でも自分ではそう思えていなかった。だったら、私のことを全く知らない人に話をして、一度フラットな目線から率直な意見をもらうほうがいいかもしれないって、そう思ったんです。

なるほど。でも実は、そのとき広瀬さん自身もガクトラボのインターン生かつ学生だった、と伺っているんですが。

実は・・・、そうでした(笑)
学生だからどうだ、ということはないのですが、ただ自分も学生という立場である以上、 僕自身のキャリアについて、同じようにたくさんたくさん悩んできたんですね。 だから、彼女の悩みは、まさに“自分ごと”として捉えられたのかもしれないな、とは思います。

もしかして、すごく話しやすかったのはそれが関係してるのかもしれないですね。
ただ、そうやってひと通り話を聞いてくださる広瀬さんを見て、ふと思ったんですよ。
「あれ、広瀬さんって一体何者?」って(笑)

そこで気付いたんですか。こんなに話を聞いてくれる人って、そもそも誰なのって(笑)

はい(笑)。でもだからこそ、そこから急に広瀬さんがやっている仕事に興味を持ったんです。
それで、「私もガクトラボのコーディネーターに挑戦したみたい!」と思うようになったんです。

「この人たちと働きたい」が、
一番の原動力。

あれ、でも中出さんが実際にインターンで担当したのは、ガクトラボの広報や情報発信でしたよね?

最初はコーディネーターとして半年間のインターンに挑戦してもらう予定だったんですが、大学の授業や資格取得と重なってしまい、急遽1ヶ月半(2016年8月16日~9月30日)のインターンプログラムに変更したんですね。当時の中出さんはとにかく「何かしたいけど、何したらいいかわからない」という感じだったので(笑)、彼女同様、“インターンをしたい学生に、インターンの魅力を伝える”という広報の仕事をお願いすることにしました。

インターン中取材の様子
インターン中取材の様子

仕事の内容としては、OBOGへのインタビューに記事作成、イベントの司会から全体サポートまでと多岐に亘っていたと思うのですが、実際やってみた中で、印象に残っていることは?

取材して書いた記事は、ワードプレスというブログソフトを使ってネット上にアップしていくんですが、実は私、コードとかプログラミングとか、そういう類いのものは全然わからなかったんです。
正直、致命傷ですよね(笑)。でもインターン中は先輩が手取り足取り教えてくださるというスタイルでもないですし、上司からは、「大丈夫、真亜沙ならできるからやってみて」って、そう言われちゃったんですよね(笑)。

まずは自分で調べて、自分でやってみろ、と。なかなかのスパルタ教育ですね(笑)
ただ、「僕もできたから、君もきっとできるよ」って指導は、見方を変えれば、すごく放任主義に感じてしまう人もいるんじゃないかって思っちゃいますけど。

たしかに。でも。私はそうは思わなかったんです。
きっと私のことを本当に見極めたうえで、「君ならできる」って言ってくれたんじゃないかなって。だったらやってやろう。こんなことで負けてなんかいられないぞっていう気持ちのほうが強かった。

私がなぜガクトラボでインターンをしたいと思ったかといえば、それはガクトラボで働いている広瀬さんや村本さん、仁志出さんが本当に楽しそうに働いていたからです。その姿が単純にかっこよかった。
だから、インターンをしたいとか、こんな事業をしたいということよりも、そんなに熱心に頑張れる仕事をしているみなさんと、一緒に働きたい。その思いが、一番の原動力だったように思います。

真剣な姿は、きっと誰かが
見ていてくれる。

ガクトラボの皆さんと一緒に働くことが、インターンをする原動力になる。
これはコーディネーター担当の広瀬さんにとっても、かなり嬉しい言葉ですよね。

そうですね。インターンというプログラムの可能性を感じますね(笑)
でも僕は、中出さんから学ばせてもらうことが本当にたくさんあったんですよね。
彼女の場合は、広報といえど記事を書き慣れているわけでもないし、イベントの場数をこなしてきたわけでもない。でも、自主的に土日までインターンに没頭して、本当にひたむきに取り組んでいたんです。そうすると、周りの学生が「どうしたの?何してるの?」って声を掛けてくれて、協力者がたくさん現れたんです。それをみて、真剣な姿勢は人の心を動かす力があるんだということを、改めて感じましたね。

言葉に出さずとも、ひたむきに頑張る姿を見ていると、人は自然と応援したくなる。
同じように、“背中で語る”がごとく、行動や姿勢から手本を示してくれる上司や先輩もたくさんいるかと思います。中出さんは、インターン中にそんな人との出会い、あったりしたんですか?

さり気ない気遣いの仕方にとても学ぶ部分があったのは、日本酒を通じて地域を活性化させる「N-project」の元代表・又木実信さんですね。OBとしてインタビューをお願いしたのですが、メディアの取材ならまだしも、インターンを初めたばかりの学生のお願いにも関わらず、貴重な時間をくださって、しかも取材を受ける場所(店)まで選んでくださったんです。
さらりと「僕は後輩の力になりたいし、石川県を活性化させたいから、応援しているよ」と言ってくださる姿をみて、まさに“背中で語る”先輩だなと思いました。
(N-projectについて▶︎https://goo.gl/e9MFya)

そういう意味で言えば、インターンはいろんな人と出会うきっかけがたくさんあるからこそ、自分の目指したいロールモデルに出会える場でもあるんじゃないかな。

インターン生 合同研修会の様子
インターン生 合同研修会の様子

たしかにそうですね。「自分のためだけじゃなく、こんなにもイキイキと“みんなのために働いている人”がたくさんいるんだ」って知れたことは、私が就職活動をするうえで、何より大きな軸になりましたね。このインターンをしていなかったら、きっといまだに“大企業”とか“安定”とか、そういった視点でしか社会を見ることができていなかったんじゃないかな・・・。

なるほど、その“就職活動をするうえで大切にした軸”っていうのは?

“仕事を楽しめる人になる”ということですね。
それは、楽しいことをやるという意味じゃなくて、自らが“楽しむ”ということです。

もしかしたら、やりたいことの99%は辛いことかもしれない。でもその目標に向かって、楽しみながら頑張れる。そんな人になりたいなって。それに周りを見回して、「あの子もあの人も頑張ってるんだから」って考えたら、「自分も負けてられないな!」って思いますし(笑)

それをみて、「やばい、僕も負けてられない!」って、何度も思いましたからね(笑)
1ヶ月半という短いインターンだったこともあって、成果を出すために土日も潰して没頭して、
一人で悶々ともがき悩んでいたのは、コーディネーター担当としてもちろん知っていました。
人って、何かうまくいかなかったら壁にぶち当たって疲弊して、人のせいにしてしまいたくなること、あるじゃないですか。でも、彼女は常に前を向いて「どうやったらできるだろう」って、そうやって考えていたように思います。

全力でぶつかれば、
全力で返してくれる場所。

年が近いからこそ、お互いに切磋琢磨し合えた関係性だったのかもしれないですね。
ふとしたことから出会った縁かもしれないけれど、中出さんの人生の中で、一時期のどん底を経て
今後、自分の軸となる人生観に出会えた、たった1ヶ月半。されど1ヶ月半。
ここまで中出さんの心を動した“インターン”って、一体なんなんでしょう。

私の考えではあるんですが、“何かを得るためには、それ相応の努力をする必要がある。
その努力をする機会も、結局は自分で飛び込んでいかないとつくれない“と思っています。
だからこそインターンは、その“努力をするため”に最高の場所なんじゃないかなって思うんですよね。

「働く=社会貢献」としたなら、「インターン=自分の成長」のため。
だからこそ私は、言ってしまえば見えない誰かのためじゃなく、
ただただ自分のためにインターンをしたんです。

でも、今振り返ってみると、インターン中に私が嬉しいと思った瞬間は、
ガクトラボ全体として何かを成し遂げたときだったんですよね。
自分一人だけが嬉しいことじゃなく、みんなが嬉しいと思う瞬間が、自分の喜びに繋がるんだ、って。
そうやって、何かに挑戦してやり遂げた先にある“喜びの本質”を、これほどまでに体感できたのが、
私にとってのインターンだったんじゃないかなって思うんです。

僕もそうだったんですが、きっと大学生のうちに一度は、
「自分はどんな仕事したいんだろう、なにが向いているんだろう」って、
そんな壁にぶつかる時期があるはずなんです。
「じゃあ、それが一体なんなんだろう」っていうことに向き合う場所は、正直、
インターンじゃなくてもいいかもしれない。バイトでもいいし学業でもいい、なんでもいい。

ただ、それを見つけるためには自分がどれだけ一つのことに力を注いだのか、
格好つけず全力でぶつかって生身の自分をどれほど投げ出せたのか、そこに尽きるかな、と。
だからインターンをすれば必ずこんな成果や成長がある、というのはないんです。
なぜなら、全ては自分自身だから。

でも、中出さんみたいに、「自分が変わりたいけど、どうしていいかわからない」
「何かやりたいけど、何をすればいいかわからない」と思うなら、まずはぜひ相談してほしい。 そうやって悩むこと自体、次に向けて歩み出している証拠ですから。
その悩みに寄り添って一人ひとりが自分なりの答えを導いていく、そのための支えになるのが、
きっと僕のようなコーディネーターや周りの大人の役目なんじゃないかなって、そう思うんです。

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