丸八製茶場はどんな会社?
丸八製茶場は、農家から仕入れた緑茶を自社で焙煎し、ほうじ茶の製造、販売している会社です。創業は1863年と今から160年前。年数だけを聞くと少し堅苦しいイメージがあるかもしれません。しかし、世の中のニーズや流れに合わせて商品の見せ方や店舗のあり方にも工夫がされています。
江戸時代から続く丸八製茶場は、40年ほど前まで安いお茶を取り扱う卸し中心の会社でした。転機となったのは、現丸谷社長のお父様の時代です。昭和天皇が石川に来られることになり、その際にお出しするお茶として、新茶の茎を使った加賀棒茶をつくりました。その出来事をきっかけに、安いお茶を取り扱うことから、高品質なお茶を直接お客様へ届ける会社へと方向転換しました。
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そして、1991年にJR金沢駅「金沢百番街」に直販店を出店。その3年後には、金沢市東山のひがし茶屋街に本格的な喫茶スペースを併設した「茶房一笑」を開設しました。「一笑」は現在リニューアルされ、ほうじ茶を楽しみながら作業ができるコワーキングスペース「一笑+」も併設されています。町屋を改装したこの店舗はマスコミにも取り上げられることが多く、現在ではひがし茶屋街の人気スポットになっています。
他にも、加賀・動橋にある本社に併設された「実生」東京・品川駅構内にも「エキュート品川店」を構えています。本当に良いものを作っていくんだという気持ちを持ち続け、現在石川県のブランドイメージにもなっている「加賀棒茶」のトップリーダーとして美味しさを全国に発信しています。
▲一笑の外観
▲コワーキングスペース「一笑+」
若い世代にもほうじ茶を楽しむ豊かな時間を感じて欲しい。
社長の思いから生まれた「焙茶noma」(ほうじちゃのま)
現社長の丸谷さんに代表が受け継がれたのが2013年。それから丸八製茶場のビジョンはさらに大きく広がっています。若い世代に手軽にお茶を楽しんでもらうためのティーバッグを商品化。ほうじ茶を自分でいれて楽しむことができるコワーキングスペース。業界では珍しいとされる新たなチャレンジをしていきました。
ところでみなさんはお茶を「いれて」飲みますか?今はお茶と言われれば多くの人が、外で購入したペットボトルを連想するでしょう。核家族化や、変化する消費者の嗜好から、かつての日本では当たり前だった「家庭でお茶をいれる」ことが今や珍しくなってきました。そして、丸八製茶場が取り扱うリーフ茶の市場は縮小傾向で、茶葉を使って飲むことに馴染みのない今の若い世代の「お茶離れ」が進んでいます。この状況では、石川県で育まれてきた「お茶を楽しむ豊かな文化」が無くなってしまうと丸谷さんも危機感を持っています。
そんな中で、「焙茶noma(ほうじちゃのま)」が商品化。「旬を見つける。楽しむ。共有する」をコンセプトとした季節限定商品。春・夏・秋・冬それぞれの季節や楽しみ方にあった味・香りを出すため、原料となる茶葉・焙煎の仕方・パッケージを変更した今までにない商品作りをしています。
「焙茶noma」とは?
▼四季によって変化する「焙茶noma」
学生視点のイベントで若者からの声を集め、次の商品企画に活かしたい
「焙茶noma」は新たなチャレンジで始めたばかりの発展途上商品。四季によって変化する商品だからこそ、時代のニーズに合わせて柔軟に商品自体を変化させていきたいと丸谷さんは語ります。それにはnomaのターゲットである若い世代の率直な意見が必要です。
今回のインターンでは、「焙茶noma」について若い世代が楽しんでもらう試飲会・交流会イベントを企画し、飲んでもらった人からの感想やニーズを集めることが目的です。集めたアンケート・インタビューを通して、次の「焙茶noma」の商品企画に活かしたいと考えています。
企画はインターン生が自ら考えていただきます。例えば、若い世代が集まる施設やお店とコラボした試飲会やほうじ茶好きがほうじ茶について語るイベントなど、多くの若い世代の方に商品を知ってもらうイベントにもしたいです。「焙茶noma」を若い世代が手に取ることで、「お茶を楽しみながら豊かな時間を味わう」そんな石川県の文化が今後も続くために、一緒に挑戦する仲間を募集します。
▼お茶を通して四季の楽しみ方を発信する「旬のもの、旬のこと」 https://www.kagaboucha.co.jp/cat1/